日が暮れてくると「ケチャケチャケチャケチャ・・・」という独特なリズムの掛け声が聞こえてくる。
別名「モンキーダンス」と呼ばれるこのケチャダンスは、バリのウブドでは毎晩のように行われています。
今回は、バリ島ウブドで実際に行ってみたケチャダンスのレポートをお届けします!
ケチャダンスとは
バリの三大伝統舞踊「ケチャダンス」は、古くからバリ島に伝わるサンヒャンという伝統舞踊を基に作られた観賞用の舞踊劇です。
上半身裸の男性たちが円陣状に座り、「ケチャケチャケチャケチャ・・」という独特なリズムの合唱をします。
それに合わせ、演者が物語を演じるのがケチャダンスです。

バリ芸術の父と呼ばれるウォルター・シュピーツが、バリ島の人たちとウブドのボナ村で公演されたのが最初と言われています。

トレナ・ジェンガラのケチャダンス
今回私たちはウブドで一番人気といわれるトレナ・ジェンガラ楽団を見に行きました。
チケットは当日の午前中から会場で売っていますし、周辺でもお兄さんが歩いて売っています。
チケットの裏には簡単なマップが書いてあるのでそれを見ていきましょう。

芸術の村ウブドでは何か所かで同じようなケチャダンスが行われています。
(厳密には劇団ごとに演出が微妙に違うらしいのでマニアな方は複数見るといいと思います)
観客席はステージを囲むように円陣状にセットされており、どこに座っても同じ距離感で見ることができます。
ファイヤー&トランスダンス
開演時間になると、日没とともにステージ裏から男の人がぞろぞろ出てきました。

シーンとする中、どこからともなく「チャッチャッチャッ」と聞こえてきます。
そして、半裸の男性たちが独特なリズムで肩をゆらし、手をあげ、手拍子をしながらケチャの大合唱が始まりました。

セリフなどはなく、衣装を着た演者が男たちの掛け声のリズムにあわせ、バリ島で伝承されている物語を演じていきます。
日本語のパンフレットがもらえるので、それを見た方がストーリーも楽しめると思いますが、それがなくても演者と男性たちの掛け声がイメージの世界へと連れていってくれます。

夕暮れ時の雰囲気の中、男たちのケチャの大合唱を聞いていると「ここは一体どこ?」という不思議な感覚になります。
クライマックスに近づくにつれ、掛け声もスピードもヒートアップしていき、観ているわたしたちまで一種のトランス状態のようになっていくんです。
これは不思議な感覚でした!!

最後に、サンヒャン・ジャランという燃えるヤシの皮の上を歩き回るファイヤーダンスがありました。
ケチャの迫力がすごすぎてこちらはオマケといった感じですぐ終了。
ケチャダンスの破壊力
鑑賞後はしばらく放心状態が続いていました。笑
それくらいケチャダンスには破壊力というか、パワーがあるんだなあと。
あと、しばらく頭から「ケチャケチャケチャケチャ」が離れないので覚悟してください!!
クセになる楽しさなので気になっている方はぜひ(^o^)丿
今回鑑賞したケチャダンス
楽団:トレナ・ジェンガラ
場所:パダン・トゥガル集会所