三大宗教の聖地イスラエル。
日本ではテロなど危険なイメージが強いですが、実際に行ってみるとそのイメージが180度ひっくり返されるほど魅力な国でした。
「そんなこと言ったって何も知らないでイスラエル渡航はちょっぴり不安」という方へ、イスラエルの観光に必要な情報をまとめてみたので参考にしてみてください♪
目次
おさえておきたいイスラエルの観光情報
日本からのアクセス
日本からテルアビブまでの直行便は現在(本記事執筆時点)ではないので、アジアやヨーロッパから乗り継いで行くのが一般的。
日本からならターキッシュエアラインズのイスタンブール経由が一番早く、所要時間は約14時間40分。ヨーロッパ経由だと経由地によって異なり、所要時間は15〜18時間。
News
日本政府とイスラエル政府が初のチャーター便就航に向けて協議を進めているそうです。今年2019年には就航を目指しているようなので、直行便を利用できる日はそう遠くなさそうですね!
関連記事:成田-テルアビブ便就航へ 両政府、定期便も視野
イスラエルのベストシーズンとおすすめの服装
イスラエルは北と南で気候がぜんぜん違います。北は比較的雨が多く、南はほとんど雨が降らず、砂漠が大半を占めています。
気候は温暖で、気温は日本と同じかやや高いと考えておきましょう。
私はGWに行ったんですが、エルサレムは昼はカラッとしていて半袖、夜は少し冷えるのでパーカーを1枚羽織るくらいでした。
それに比べてテルアビブは標高が低いのもあって、一日中タンクトップ1枚とショートパンツでも暑いぐらい。
イスラエルの通貨・両替情報
通貨はシェケル(NIS)。1シェケル(NIS)≒30.11円(2019年2月現在)。
日本円からシェケルへの両替は、ベン・グリオン空港の両替カウンターや、主要都市の銀行、両替商などで行うことができますが、おすすめなのはクレジットカードを使った現地ATMでのキャッシング。
「キャッシング=危険」というイメージがありますが、旅好きの間ではクレカでのキャッシングは基本です。なぜなら手数料が一番安いから!
また、イスラエル市内のクレジットカードの通用度は日本以上なので、一枚は持っていきたいところ。私がキャッシングでおすすめするクレジットカードは「楽天カード」です。
楽天カードはもともとポイント付与率が高いですが、海外でのキャッシングを対象としたポイント還元キャンペーンも頻繁に行われています。スタンダードカードなら年会費無料なので、作っておいて損はないです。
イスラエルの入国
ですが、時間がかかる場合も少なくないようで、特に、パキスタンやイラン、シリア、イラクなどに滞在した痕跡がパスポートにあると、時間がかかってしまう傾向にあるようです。
別室に呼ばれた場合は、過去の旅行先、滞在先や日程、誰と会ったか、友人はいるかなどの質問があり、複数回同じような質問を別の係員からされる場合もあります。怖がらずに正直に伝えれば問題ありません。
入国審査が終わると、滞在許可証をもらいますが、出国のときに必要となるのでなくさないように保管しておきましょう!
イスラエルの治安
イスラエルを旅行する際に一番心配なのが、やはり治安の問題かもしれません。
日本の外務省は2019年2月現在、イスラエルおよびパレスチナ全域に「十分注意してください」と呼びかけを行っています。
観光で訪れる街、ベツレヘムやラーマッラー、ジェリコなどのパレスチナ自治区を含めて問題なく訪れることができますが、最新情報を確認してから旅程を組みましょう。
主にパレスチナ自治区で断続的におきているイスラエル兵士や入植者たちとパレスチナ住民による衝突は、基本的には外国人を標的とするものではないものの、デモ活動の現場やバスや路面電車の停留所といったところでたびたび衝突がおきていることを考えると、巻き込まれるリスクを下げるためにも大勢の人が集まるところには行かないのが賢明です。
イスラエルでは2011年から新しい防空システムが稼働しており、被害がでる可能性がある場合は、空襲警報が鳴ります。滞在中に空襲警報が鳴った場合は、周囲の安全そうな建物に入り、しばらく待機しましょう。ホテルにいる場合はレセプションに行ってスタッフの指示をもらいましょう。 空襲警報が鳴ったら・・
イスラエルの旅行費用
イスラエルは他の中東諸国と比べるとかなり物価が高い!宿泊費と外食費はヨーロッパ並み、もしくはそれ以上かもしれません。
しかし、交通費は国の方針で安く設定されており、またエルサレム旧市街やパレスチナ自治区の物価は安い傾向にあります。
●食費
シャワルマやファラフェルのサンドイッチと飲み物だけで済ませるのであれば1,000円以下。しっかりした食事をとるとランチが2,000〜3,000円、ディナーは4,000円〜。
●宿
ドミトリーは1泊3,000円以下ですが、中級のシングルだと7,000〜9,000円、高級ホテルなら2万円以上することも。最近ではおしゃれで綺麗なドミトリーも増えているため、宿代をおさえて観光にお金をかけるのも◎。
●交通費
テルアビブ→エルサレム→死海→エイラート→ベエルシェバとバスで回って約5,200円。ベン・グリオン空港からエルサレムのバスは約490円。エルサレムからベツレヘムのバスは約200円。交通費は比較的安いです。
イスラエルのおすすめガイドブック
見知らぬ国に行くなら1冊は持っていきたいガイドブック。おすすめは以下の2冊。「aruco」や「ことりっぷ」も出してほしい!
●地球の歩き方
朗報です。4年ぶりに地球の歩き方の最新版が出ました!私がイスラエルへ渡航したときは2015年版までしか出ていなかったので、皆さんが書いたブログをたよりに地道に調べましたが、地球の歩き方があればずいぶん楽になりますね。
●すごいぞ!イスラエル
みなみ ななみさん著の「すごいぞ!イスラエル」。イスラエルの基本的な文化から生活スタイル、「なんでそうなの?!」というツッコミどころ満載なイスラエリ(イスラエル人)を、イラストを混じえておもしろおかしく書いています。イスラエルという国民性を広く浅く理解するならこちらの本がおすすめ。
イスラエルの世界遺産
イスラエルは小さな国ではありますが、世界遺産に登録されている場所が多いのが魅力的。人類の起源からイエスに関連する史跡、さらには現代建築群までバラエティに富んでいます。世界遺産は以下の11個。
- エルサレム旧市街と城壁(エルサレム)
- バハーイー教の聖地(ハイファ)
- 聖書時代の遺跡丘(メギッド、ベエルシェヴァ)
- 砂漠都市(ネゲヴ)
- マサダ
- 現代建築群(テルアビブ)
- アッコー旧市街(アッコー)
- カルメル山の遺跡群(ハイファ)
- マレシャの洞窟群(ベト・グヴリン)
- 生誕教会(ベツレヘム)
- バッティールの文化的景観(南エルサレム)
イスラエルの現地ツアー
イスラエルの現地ツアーはなかなか見つけにくいのですが、VELTRAでは日本語ガイドが予約できます。以下のようなツアーがあるので、滞在日数や予算にあわせてチェックしてみてください。
- エルサレム旧市街とオリーブ山徒歩観光プライベートツアー<日本語ガイド>
- 世界遺産・マサダ要塞+エン・ゲディ国立公園ハイキング+死海で浮遊体験 1日観光ツアー<英語ガイド/テルアビブ or エルサレム発>
- 活気あるスークに教会の鐘が鳴り響く町 ベツレヘム半日観光プライベートツアー<日本語ガイド>
- 世界遺産 エルサレム旧市街+ベツレヘム+カスル・エル・ヤフド+死海浮遊体験 1日観光ツアー<英語ドライバー/テルアビブ or エルサレム発>
イスラエル基本情報
イスラエルは各国からユダヤ教徒を受け入れて成り立っている国。
今まで行った海外の中で、いちばんイメージと現実が異なっていた国、イスラエル。そんなイスラエルの歴史や文化、宗教について基本的な情報を以下でご紹介していきます。
正式国名 | イスラエル国 |
面積 | 2万2,000㎢(日本の四国くらい) |
人口 | 約825万2,500人 |
首都 | エルサレム(国際的には未承認) |
政体 | 共和制 |
宗教 | ユダヤ教75.4%、イスラム17.3%、キリスト教2.0%他 |
言語 | ヘブライ語とアラビア語。英語もかなり通じる |
イスラエルの歴史
イスラエルの歴史は日本人にとってなじみが薄いと思いますが、映画にもなったモーセの「十戒」、「アダムとイブ」、「ノアの方舟」なら知っていると思います。これらの話はユダヤや中東の歴史抜きには成立しえませんでした。
イスラエルで観光をする際、歴史を知っているのと知らないのでは楽しさが10倍違うといっても言いすぎではないので、渡航前にはある程度の歴史を調べてから行くことをおすすめします。
- 紀元前20世紀父祖アブラハムの出現アブラハムが神からカナンの地(現パレスチナ)を与えられるが、飢饉にあいエジプトへ移住
- 紀元前13世紀モーセによるエジプト脱出エジプトでの過酷な奴隷生活により、モーセがユダヤ民族を統率してエジプトから脱出。このとき神から十戒を授けられる。
- 紀元前1020年イスラエル王国の建設ユダヤ民族はカナンの地に戻り、イスラエル最初の王サウルが即位。2代目ダビデの時代に首都をエルサレムとし、その子ソロモンはエルサレムに神殿を建てた。
- 紀元前930年ソロモン王の死。王国はイスラエルとユダに分裂
- 紀元前538年ペルシア、ギリシアの支配下にペルシア、ギリシアの支配下を経て、ユダヤはついに自治独立を勝ち取る
- 30年イエス処刑
- 60年エルサレム陥落独立は長く続かずローマの支配下へ。ユダヤ民族が反乱を起こした結果、鎮圧されてエルサレム陥落
- 132年バル・コフバの乱ユダヤ人のヨーロッパなどへの離散が始まる
- 1095年ユダヤ民族の迫害
- 1791世紀フランス革命で市民権を獲得
- 1894年シオニズム運動の登場再びヨーロッパ内での迫害が広がり、公的に保証されたユダヤ民族の国をパレスチナに築くシオニズム運動が登場
- 1933年ヒトラーの台頭とユダヤ人虐殺
- 1933年イギリスの3枚舌外交イギリスがユダヤ民族には「パレスチナでの建国に協力する」といい、アラブ人には「パレスチナをアラブ人のものと認める」とどちらにもいい顔をしたことによって、パレスチナとアラブの間で争いが深刻化。
- 1947年イスラエル建国国連がパレスチナをアラブとユダヤの二つの国とした。翌年にはベン・グリオン総裁がイスラエルの建国を宣言
- 1948年アラブ諸国と第一次中東戦争その後、第4次中東戦争までつづき、分離壁が設置される
- 2004年アラブの春
安息日(シャバット)は観光に注意
毎週金曜日の夕方〜土曜日の夕方はシャバットといい、旧約聖書では安息日とされています。この時間帯は商店やレストランの多くが休業するので要注意。
バスやタクシーもかなり本数が少なくなるため、シャバット中に都市間の移動をしないよう、旅行プランを考えてください!
正統派と超正統派の違い
ユダヤ人は「正統派」と「超正統派」とで分かれています。
「正統派」は頭にキッパというものをかぶり、女性は髪や膝、肘を隠すのが基本。
一方「超正統派」は一年中黒いスーツにシルクハットを被った格好をしています。
旧約聖書ではもみあげがとても大事な場所と書かれており、生まれてから一度も切ったり剃ったりしてはいけないそうです。
家計は奥さんが支え、旦那は勉強と子供の世話が仕事という、日本では考えられない慣習。子供の送り迎えしていたり、夕食どきには市場で食材の買出しをしている超正統派の方を多く見かけました。
イスラエルのお土産
三大宗教の聖地であるイスラエルのお土産は、宗教にまつわるものから死海のスキンケアグッズまで色々あります。以下ではおすすめのイスラエル土産もまとめているので、お買い物の参考にしてください。
中東イスラエルで買っておきたい!おすすめのお土産11選~ばらまき用から自分用まで~
イスラエルのおすすめホテル
ホテルは早ければ早いほどいい部屋が取れたり安くなったりするので、航空券が取れたらホテルも予約してしまいましょう!
こちらは私がイスラエル・エルサレムで泊まった「ステイインホステル」。新市街にありますが、旧市街へも徒歩でいける立地抜群の格安ホステルです。
そのほかイスラエルおすすめホテル!
エルサレム
・マミーラホテル(建築家ピエロ・リによるデザイン)
・キング デイビッド ホテル(エルサレムで最も有名な豪華ホテル)
・ザ ポスト ホステル(立地最高のモダンなホステル)
テルアビブ
・セントラルホテル(ヤッフォ中心部の格安ホテル)
・サン シティ ホテル(バルコニーから街がみられる部屋あり)
・ダビデ インターコンチネンタル(高級ホテル)
・ヒルトン テルアビブ(高級ホテル)